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夢を追う人間と、それに付き合うめっちゃ良い犬『ウイスキー!さよなら、ニューヨーク』感想

書評 ノンフィクション

写真家宮本敬文氏が写真家を志してニューヨークに渡り、そこでどう生きたかを記録した自伝。題の「ウイスキー」は酒ではなく、ニューヨークにいる間に飼うことにした犬の名前。

多分写真だけじゃなく文章がめちゃ上手い人で、夢を追いかけたいという野心と、夢を追いかけることに伴う孤独感や焦燥感、そしてそれらを癒してくれるウイスキーに対する愛情や感謝、これらの感情が読者にもストレートに伝わってくる、とても良い本だと思った。あと一生懸命で衝動的なところ、素直さ、遊び心を併せ持っている筆者自体の魅力。そしてどんなけウイスキーのことが好きやねんって言いたくなるぐらいの、ウイスキーについての記述の細かさ。人と犬の関係の一つの理想だと思う。心が洗われる本。

好きな場面
・同世代が日本で写真家として成功する中、焦燥感にかられていた筆者のところに恩師から勇気づけられる手紙が届く場面
・長く家を開けてたのに、帰ってきたらちゃんと迎えてくれるウイスキーに感謝する場面
ウイスキーが死ぬ直前に、深夜の散歩をする場面

ウイスキー! さよなら、ニューヨーク

ウイスキー! さよなら、ニューヨーク