2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年』感想

村上春樹の小説は割と好きでよく読むけど、基本的に主人公がかなりすかしている。 しかし今回読んだこれはすかしていながらも自分の弱さとか不安とかを読者さらけ出していて好感が持てた。 そういったところも含めて、村上作品のわりには現実感というか生活…

田山花袋『蒲団』

中年の作家が、弟子の女学生を好きになるが、恋叶わず悔しがる話。 国語の授業とかでよく紹介される有名な日本文学だが、普通に面白かった。 「立派な大人」という体(てい)で女学生に接しているが、本当は下心にまみれているおっさんの描写がリアル、そし…